平泉ゆかりの金山

 平泉の時代、平泉を支えた金山はいくつあってどのようなものだっただろうか。金野静一(元岩手県立博物館長)先生の説によると、60箇所はあっただろう、としている。それは現在の東北地方にわたり、いくつかの黄金伝説がうまれた。特に気仙地方の金山は良く知られていて、当時の中国では「日本のみちのくで産する」金として知られていた。
マルコポーロの東方見聞録、結果としてアメリカ発見につながる。しかし、また多くの歴史の葛藤も金をめぐるものも少なくない。いずれ平泉における先人の歴史遺産を日本の「金」として讃えたい。

 奈良時代天平年間、日本で初めて金が発見された。場所は宮城県涌谷町。当時の聖武天皇は大変喜んで元号を「天平感宝」と改めた。そして大伴家持は先の和歌うたを献上した。

天皇の御代栄えんと東なるみちのく山に黄金花咲く(大伴家持)
(すめろぎの みよさかえんと あづまなる みちのくやまに くがねはなさく)

平泉ゆかりの金山の一部をご紹介します。

一関市東山町田河津地区にある矢ノ森金山跡。採掘した金を藤原氏に奉納したと言われる金山跡です。

一関市東山町田河津地の横沢地区にある横沢金山跡。

一関市の千厩町三島と川崎町薄衣の境界にある三島山付近にある三島、金山沢金山。

一関市千厩町奥玉と上折壁の境界にあり、室根山の麓にある三枚山金山。

一関市藤沢町の本郷にある新地金山跡。

一関市室根町に南東、気仙沼市津谷川町へ続く山中にある、中之倉金山。

陸前高田市竹駒町の氷上山の麓にある玉山金山跡。

宮城県気仙沼市の北部にあった金山。

宮城県気仙沼市の南部、旧本吉町大谷地区にある大谷金山跡。

宮城県遠田郡涌谷町の北部の黄金山神社一帯が遺跡。

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